日付が異なる遺言書が2つあるケース

亡くなった親族の遺品などを調べているときに、書面の末尾に書かれている日付が異なった、2種類の遺言書が見つかったといったケースも、それほど稀なことではありません。法律上は、1通しか書いてはならないといった規定はまったくないからです。
ただし、この2種類の内容が大きく異なっていて、相互に矛盾するような内容を含んでいるようであれば、どちらを優先させればよいのかは悩みどころといえます。
こうしたケースについても、実は法律の想定の範囲内であり、原則としては日付が後になっているほう、すなわち新しいほうに書かれている内容が、亡くなった人の遺言として優先されることになっています。法律の考え方としては、内容に矛盾がある場合でも、新しく書かれたものによって、古いほうの内容が打ち消されたものとみなされるからです。
ただし、当然ですが形式的に法律に則った有効なものであることが前提で、例えばどちらにも日付が記されていなかったような場合については、すべて無効ということになってしまいます。これは遺言者本人の署名や捺印と同様に、法律で必ず記載するものとされている項目であり、どちらも要件を満たさないということがいえるからです。

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